【新作先行レビュー】グリーンフィンガー
今回ご紹介するのはYAMATO GAMESさんの「グリーンフィンガー」です。
来月開催される、ゲームマーケット2018春で発売される新作を、一足早く遊ばせていただきました!
内容をざっくりと
- 庭の中で、自分の小屋の周りに花を咲かせましょう!というゲーム
- 手番では、カードを取って手札に加え、2枚のうち片方を場に置くのみ
- ただし、同じ庭の中には他の人の小屋もあったり、花を枯らす虫もいたり
- 小屋を置くタイミングと、いかに自分に優位に働くようにカードを置けるかがポイント
- 最終的に、一番得点が高い人が勝ち
もうちょっと詳しく
ゲームの準備
まずは場の準備をします。小屋カード以外のカード(25枚)をよく混ぜ、裏向きに5×5の形に並べます。並べたら最後に中央の一枚だけを表向きにします。こんな感じになります。
それから小屋カードを各プレーヤーに渡します。これで準備は完了です。
ゲームの流れ
各プレーヤーは小屋カードを手札として1枚持った状態でスタートします。
手番が来たら行うことは、
- 裏向きのカードの中から1枚取る
- それを手札に加え2枚のうちどちらかを、場に表向きにして置く
この2つだけです。
場に置く際のルールはいくつかありますが
- 今取ったカードの場所に置いてもよい
- 裏向きのカードを動かして、他の場所に置いてもよい
- 一度表向きに置いたカードは、向きも場所も変えられない
という3つだけです。このルールに沿ってカードを置いていきます。
カードの説明
カードにはいくつか種類があります。自分のエリアを確定させる「小屋」のカードと、点数にかかわる「花」「虫」「蜂」「はさみ」「蝶」「鳥」のカード、効果の影響範囲にかかわる「噴水」のカードがあります。
「小屋」カードは、表と裏で自分のエリアとする範囲が異なります。片方が、小屋の上下左右の直線上を自分のエリアとする面(画像左)もう片方が、小屋の周囲8マス分を自分のエリアとする面です(画像右)どちらの面かがわかるように、矢印で示されています。
点数にかかわるカードのうち「花」は得点、「虫」は失点です。それに対し「蜂」「はさみ」「蝶」「鳥」は、「花」や「虫」の得点や失点を変化させます。具体的には「蜂」は「花」の点を2倍にし、「はさみ」は「花」の点を0点にします。同様に、「蝶」は「虫」の失点を2倍にし、「鳥」は「虫」の失点を0点にします。これらはカードを見ればわかるようになっていて、右下のマークがカードの効果を、矢印の向きが効果の向き(適用範囲)を表しています。
最後に「噴水」ですが、これは矢印が書かれたカードの効果の適用範囲を制限します。例えば、点数に関する特殊な効果は「噴水」の手前までしか適用されなくなります(=「噴水」を超えて影響することはない)また、「小屋」による自分のエリア範囲も制限されます。
前述のプレイを繰り返し、場に裏向きのカードがなくなったらゲームは終了です。得点計算を行い、点数が一番高かった人が勝ちです。
感想をいろいろと
ルールがとにかく本当にシンプル!上記の文章量からもそれがうかがえます。シンプルだとルールの説明が楽だし、ボドゲに慣れていない人でもとっつきやすいと思います。こう書くと、「慣れてる人からすれば物足りないんじゃ?」と思われるかもしれませんが、そんなことは全然ありません!!これは結構声を大にして言いたいです。
今回は2人で遊んだんですが、正直プレイ前は、ゲームの内容から考えて2人よりも最大人数(4人)で遊んだほうが楽しいんじゃないかなって思ってました。同じ庭の中で2人だけだと、お互いのエリアにそれほど影響しあわないんじゃないかなって、思ってたんです。でも全然そうじゃなかった。その時の様子をもう少し詳しく書いてみますと。
相手の人が早々に小屋カードを置いたので、私は容赦なく点数が下がるように虫カード等を置いていきます(我ながらひどい(笑)でも勝負ですからね^^)ある程度表向きのカードが増えたところで自分の小屋カードを置き、その後はカードの引きもよかったので高い点数の花カードを自分のエリアに置いていきました。その結果、こうなりました。
青が10点、赤が29点でした(青がちょっと見切れててわかりづらいですが・・)
これをうけ、相手からもう1戦リクエストされたので、連戦しました。1戦目での教訓を踏まえ、自分はもちろん相手も慎重に小屋カードを置く場所を選びます。中盤で、そろそろあの辺に小屋カードを置こうかなーと目星をつけていたら、相手が一手早く狙いの位置に小屋カードを置いてきました。内心、むむっ!となった私は小屋カードの置き場を再検討することに。でも迷っているうちに、今度は、絶妙な位置に、はさみカードを置かれてしまい、旨味の多い位置がほとんどなくなる状況に。仕方なく妥協して小屋カードを置きました。その結果がこちらです。
青が10点、赤が11点でした。今度は接戦でした(笑)
一番のポイントは小屋カードを置くタイミングだと思います。あまりにも早く置きすぎると、邪魔されやすくなるけど、慎重になりすぎていると、人にいい場所を取られてオイシイ場所がなくなってしまいます。また、見方を変えると、小屋カードを早く手放せば、手札は2枚ともそれ以外のカードになりますが、小屋カードをずっと持っているとそれ以外のカードが1枚しか持てない状態が続くことになります。つまり、手札の中身にも影響してくるんですよね。これらの点すべて含めて、最高に悩ましく面白い。2人のプレイでこれだけ面白いなら、人数が増えたら悩ましさも増えるけど、その分楽しさも増える!と確信しました。ちなみに、ソロルールもあります。今度はソロプレイもやってみようかな。
絶妙なジレンマがそのまま面白さになっているゲームです。悩ましくも楽しい感覚をぜひ味わってみてください。
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