PEPPER(ペッパー)~ペッパーを取ったら失点!?~
今回ご紹介するのは「PEPPER」です。※同名の某社のロボットではありませんよー(;´Д`)
内容をざっくりと
- ペッパーを取らないようにするトリックテイキングゲーム
(「トリックテイキング」に関しては最後の感想でも触れます)
※このページの「もうちょっと詳しく」では極力専門用語を使わずに書いています
- ペッパーを取ったら失点
- ペッパーと同じ色のカードを持っていたらそれも失点
- 5ラウンドを行い、ゲーム終了時に失点が少なかった人が勝ち
もうちょっと詳しく
ゲームの準備
プレイ人数に応じた数の色と数字のカードを用意します。(今回は5人を想定して書いていきます。この場合5色、各色1~12までのカードを使います。)使わない分はよけておきます。次に、適当な方法で親を決めます。親はカードを用意したらよくシャッフルして、各プレーヤーに配ります。最初に人数に応じた枚数を用意しているので、配りきることになります。
手札の中で、ペッパーの絵が描かれているカード(数字が1のカード)があった場合は、そのカードのみ、表向きにして自分の前に置きます。これらの準備が終わるとこうなります。
※Aさんは配られた手札の中にペッパーのカードがなかったので、自分の前には何もない状態になっています。
ゲームの流れ
流れとしては下記のような形になります。
- 親が手札から1枚カードを表向きに出す
- 親の左隣から時計回りに、他の人が同様に1枚出す(※重要な点あり)
- 全員一枚ずつ出したら、出されたカードの強弱を判断(※重要な点あり)
- 一番強いカードを出した人が場に出されたカードすべてを引き取る
- 引き取ったカードはペッパー以外は裏向きにしてよけておき、ペッパーのみ自分の前に並べる(※補足あり)
上記の流れを、誰かの手札がなくなるまで繰り返し、それを1ラウンドと数えます。
2の部分で重要なのが、「親が出したカードと同じ色を持っていたら必ずそのカードを出さなくてはいけない」ということです。手札に同じ色のカードがあった場合、そのうちの1枚を出さなくてはいけません。出したら不利になるとわかっていても、です。手札になくても、自分の前に置いてあるペッパーで同じ色があれば、それを出さなくてはいけません。手札にもペッパーにも両方同じ色があった場合ば、どちらから出しても構いません。全く持っていなければ、任意のカードを出すことができます。つまり、任意のカードが出せるのは、手札にもペッパーにも同じ色がなかった時だけです。
例えば、下の図のような場合、
親はAさんです。親が茶色の4を出しました。Bさんは手札に茶色のカードがあったので、その中から茶色の7を出しました。Dさんは、手札にもペッパーにも茶色がありましたが、ペッパーのほうを出すことにしました。CさんとEさんは、手札にもペッパーにも茶色がなかったので、好きなカードを出しました。
3の部分で重要なことは、強弱の判断方法です。全員が出したカードのうち、親が出した色のカードの中で、一番数字が大きいものが、一番強いと判断されます。
先ほどの画像の場合、親が茶色のカードを出していますので、茶色のカードの数字を比較します。この場合、7が一番数字が大きいので、Bさんの出したカードが一番強いと判断されます。(CさんとEさんが出したカードは、色が違うので比較対象にはなりません)
こうして、一番強いカードを出した人が出されたカードを引き取ることになりますが、引き取ったカードに関して注意点があります。引きとったカードのうち、ペッパーのみ自分の前に並べて置きます。ただし他のカードは手札とは別のものとして裏向きにしてよけておきます。なお、このカードは後で得点計算にかかわってきます。
先の画像の続きで、Bさんがカードを引き取るとこのようになります。
Bさんが引き取ったカードの中に、ペッパーがありましたので、そのカードだけ表にして並べます。その他のカードは裏向きにしてよけて置きます。(画像の右上のほうにあるカードがそれにあたります)
これを誰かの手札がなくなるまで繰り返します。一人でも手札がなくなったらそのラウンドは終了し、点数計算(後述)を行います。ラウンドの点数計算が終わったら、次のラウンドを開始します。次のラウンドは、最後にカードを引き取った人が親になります。これを5ラウンド行い、マイナス点が最も少なかった人が勝ちです。
点数計算に関して
各ラウンド終了時に、そのラウンドでの点数計算を行います。このゲームの点数はマイナス点のみで
- ペッパーのカードは、1枚につき-2(マイナス2)点
- ペッパーのカードと同じ色のカードは、1枚につき-1(マイナス1)点
です。カードの数字ではなく、枚数で計算します。ラウンド終了時に、ペッパーのカード、およびペッパーと同色のカードがあれば、マイナス点となります。なお、ゲーム中引き取ったカードだけではなく、手札が残った場合はその分も対象となります。ペッパーが1枚もなければ、マイナス点はありません。
感想をいろいろと
冒頭で触れましたが、このゲームはトリックテイキング(以下トリテ)と呼ばれるジャンルのゲームです。文中で出てきた「カードの強弱を判断して強いカードを出した人が引き取る」ことを、「トリックを取る」と言います。この部分が、ゲームのメインの部分にあたるため、このように呼ばれます。
辞書などで「trick」という英単語を調べると、こんな風に出てきます。
この中で、7番の意味が該当するものです。日本語で説明しようと思うと、やや長くまどろっこしくなるため、略してトリテとカタカナ(英語)のまま呼ばれることが多いんだと思います。
個人的には、トリテは決して初心者向けではないと思っています。ですが、ペッパーに関しては、トリテとしては比較的易しいゲームなので、トリテに慣れていない人でも楽しめると思います。なぜなら、トリックを取るより回避するほうが難易度が低いからです。
トリテには大きく分けて2つのタイプがあります。トリックを取って点数を稼ぐタイプと、トリックを取ることを回避して失点を免れるタイプです。トリックを意図的に(狙って)取るには、プレーヤーの中で一番強いカードを出す必要があり、他の人の手札を予測しながら出さなくてはいけません。手番順次第では後からより強いカードを出されることがあるので、それも加味して考える必要があります。一方で、トリックを回避するには、1番強くならなければいい=今回の場合2番目~5番目になればいいので、1番になるより、高確率でなれる可能性があります。ただもちろんその場合でもカードの出し方を間違うとうっかり1番強くなってしまうことはあります。
特にペッパーの場合、最悪トリックを取ってしまっても、ペッパーのカードを手元に残さなければ失点を免れることはできます。あまりにも頻繁にトリックを取ってしまうと、出したペッパーをまた引き取らされる可能性はありますが、取ってしまった後でも失点を免れる方法はあるということです。
ただそれでも、トリテは経験差が出やすいゲームだと思います。慣れない人や初プレイだと、うまくトリックを取ることを回避できなかったりします。でもどんなカードを出せばいいかは、状況によって異なるので一概に言えるものでもありません。実際にやってみるのが一番要領をつかめると思います。
また、このゲームの場合、「切り札」というルールがありません。(これに関しては最後の補足の記事をご覧ください)切り札があるかないかでも難易度は大きく変わりますが、ペッパーにはそれがありません。ルールもシンプルで難易度もそれほど高くないので、個人的にはトリテの中で大好きなゲームです。プレイ経験が少なくても、経験者に勝てることは、このゲームは十分にあります(笑)
トリテ未経験でもきっと楽しめるトリテです。機会があればぜひお試しあれ~!
※補足:トリテの用語やその他のトリテのゲームに関しては、以前参加したイベントの記事でも触れてますので、こちらもご参考までに~。
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