メカニクス「ワーカープレイスメント」と個人的おすすめゲーム

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ボードゲームを遊ぶにしても、買うにしても、世界観やテーマよりも、ゲームシステム(メカニクス)を重視することが、
個人的には多いです。なので今回は、メカニクスのお話です。

ゲームメカニクス『ワーカープレイスメント』とは

好きなメカニクスは複数あるのですが、そのうちの一つがワーカープレイスメントです(プロフィールのページにも書いてあります)
では、ワーカープレイスメントってそもそもどんなものを指すかというと、Board Game Geek(BGG)にはこんな感じで書かれていました。
(以下、意訳・一部割愛して箇条書きしたものです)

  • 「Action Drafting」(アクションドラフティング)と呼ばれるものの一つで、
    全プレーヤーが使用可能なアクションのかたまりの中から、1つのアクションを選択する必要がある。
    (筆者注:アクションドラフティングのカテゴリの説明部分に、「Worker Placement」はアクションドラフティングのサブカテゴリだと、注釈がありました)
  • 通常、一度に1つずつ、手番順にアクションを選択する。
  • 通常、アクションを実行できる回数に制限があり、その制限に達すると、再度アクションを実行しようとしたときコストがかかるか、それができなくなる。
  • そのため、全プレーヤーが全部実行できるわけではなく、『ブロッキング』(阻止・妨害)が発生する。
  • ゲームがラウンドで構成されている場合、通常、ラウンドの開始時か終了時に、すべてのアクションがリフレッシュされ、再び実行可能になる。
  • 通常、コマやトークンを配置することでアクションを選択する。
  • 各プレーヤーはそれを行うためのピースの数に制限がある。
  • 一部のゲームは、手番開始時にアクションスペースがマーカーで満たされた状態で開始し、同じ効果を逆の手順で実現する
    (筆者注:同じ効果を逆の手順で、というのは、おそらくコマを「配置する」ではなく「取る・回収する」ことで、アクションを選択することになる、という意図だと思われます)
  • アクション選択に使うコマは、テーマの観点から「労働者」と表現されることがよくある。しかし、この表現に限定されるわけではない。例えばアグリコラでは「家族」と表現される。
  • 誰かがコマを置いたら、そのアクションスペースは次のラウンドまで使えなくなる。

もうちょっと色々ありましたが、特に重要なところはこんな感じでしょうか。しかもBGGでは、このWorker Placementをベースに、さらに派生カテゴリとして「Worker Placement with Dice Workers」と「Worker Placement, Different Worker Types」の2つがありました。前者は、「ワーカーが、出目が効果に影響するダイスである」、後者は「ワーカーの能力が異なっていて、アップグレードしたりダウングレードしたり違った場所に置けたりする」要素が含まれているものを指すそうです。

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さらにパターン分けをしつつ、おすすめをご紹介

前述の通り、アクションを選択してそこにコマを置き、アクションを実行する、というのが、ワーカープレイスメントのベースになっています。ですが、もっと細かく見ると、その中でもいくつかパターンが存在します。そこで、さらに細かくパターン分けして各パターンでおすすめゲームをご紹介します。

パターン1:コマを配置して選択し、即座にアクションの効果を処理する

一番ベーシックなタイプですね。自分の番が来たら、自分のコマを選択したアクションスペースに置いて、即座にそのアクションの効果を処理します。例えば、資源やお金を獲得する、建物を建てる、手札をプレイする、などなどアクションの種類は色々ありますが、特徴的なのは、置いたらすぐに処理をする、ということです。代表的な作品としてよく挙げられるのはアグリコラだと思いますが、個人的おすすめはこちら。

ワイナリーの四季です。ボード上の小さな丸が、各アクションのコマを置けるスペースです。1マスに置けるのは1つのみで、埋まってしまうとそのアクションはできないことになります。なお、プレイ人数に応じて、各アクションのコマを置けるスペース数が異なりますので、プレイの際は注意しましょう。

パターン2:コマを配置して選択し、後のフェーズで回収しながら効果を処理する

このパターンの特徴は、配置と効果の処理が別のタイミング、ということです。まずは、全員がアクションスペースにコマを置くということのみを行います。コマを全部置き終わったら、今度は置いた自分のコマを回収するとともに、効果の処理を行います。このタイプのおすすめは2つ。

ストーンエイジとカラーズ・オブ・パリです。ただ、厳密に言うとこの二つ、回収に関して若干の違いがあります。ストーンエイジのほうは、回収と効果の処理を1人が一気に好きな順番で行います。ですが、カラーズ・オブ・パリのほうは、配置の作業と同様に、手番順に1か所ずつ回収と効果の処理を行います。どちらにせよ、配置時に即座に行わない分、回収時の動きを想定してアクションスペースを確保することになります。

パターン3:コマを配置&効果を処理し、それとは別のコマを回収とともに効果を処理する

パターン1と2を足して2で割ったような感じのタイプがこれです。手番が来たら、コマを配置してそのアクションスペースの効果を処理し、同じ手番中にその後、ボード上にすでに置かれていた別のコマを回収し、そのスペースの効果を処理する、という流れです。私はこれを簡略化して「手番が来たら、置いて処理、取って処理。そこまでで1手番」と話すことが多いです。このタイプのおすすめがこちらの2つ。

Raiders of The North Sea(北海の侵略者)とコールドウォータークラウンです。世界観は大きく異なりますが、主軸となるゲームのルール・流れは同じです。そのためか、ルール上似ている点が他にもあります。どちらも、手元のコマが増えることはないという特徴があります。また、コマの種類によって、能力・効果が異なる、という点も同じです。北海の侵略者は、コマの色によって置けるアクションスペースが限定されています。コールドウォータークラウンは、どちらの面を表にして置くかで、処理の内容が異なります(さらにいえば、どちらの面を表にして置くかも、選べるわけではなく制約があります)

これらのほかに、国産・同人ゲームで、A.I.Lab.遊さんの「狩猟の時代」というのがありますが、これもこのタイプになります。これを書くにあたって調べてみたら、この辺は流通量が少ないのか、若干お値段があがっているというかプレミアついている感じになってますね(´・ω・`)面白い作品だからもっと流通しても不思議はないんですけどねー・・。

亜種?:他者がコマを置いたスペースに、そのコマよりも多く使うことで配置が可能

亜種という表現が適切かどうかわかりませんが・・・。前述の3パターンとは大きく異なる点があるのがこのタイプです。前述の3パターンは、他者が配置したスペースには、コマは配置できないことが前提でした。ですがこのタイプは違います。他の人のコマが置かれているスペースも選択して配置することが可能です。ただしそれを行うにはより多いコマの数を置かなければなりません。このタイプの作品がこちらです。

センチュリーニューワールドと、ランカスターです。ただ、この二つで比較すると、より多い数のコマで他の人が置いたスペースに置ける、というのは同じですが、その後の効果の処理に関しては異なります。センチュリーニューワールドのほうは、1多い数でコマを置くと同時に、置かれていたコマはその持ち主に戻り、置いた人はそのスペースの効果を即座に処理します。対してランカスターは、より多い数(もしくはよりレベルの高いコマ)で置けば、置かれていたコマを元の持ち主に戻すことができますが、効果の処理はすぐには行いません。コマの配置の作業を全員が終わった時に、そのスペースにいればアクションを実行できます。なので、前者はコストはかかるけど頑張っておけばアクションの実行はできる、後者は、アクションの実行のためにそのスペースをとるべく、他の人を押しのけるイメージ、ですね。ランカスターに関しては、ゲームの内容全体で見た時に、ワーカープレイスメント以外の要素のほうが強く感じるかもしれません。

最後にコメント

以上、ワーカープレイスメントに関するお話でした。難易度としては決して易しくはないですし、ゲーム時間も最低1時間は見ておく必要があるのがほとんどだと思います。ですが、慣れれば苦ではない、と私は思っています。戦略的なゲームが好きで、多少ゲーム時間が長くなっても平気、という方は是非一度いかがでしょうか。あ、アグリコラに関しては、3時間くらいかかるので、まだ慣れてない方はこれは外した方がいいかもしれないです^^;ここでご紹介したものであれば、経験上、平均90分程度だと思います。参考にしてみて下さいね。

Posted by 嶺美(れみ)